こんにちは、美容師・つまみ細工で創作活動をしております、土山初代と申します。
この度、百貨店イベント北千住マルイで伝統工芸の作品を取り扱ったイベントが開催され、参加させていただきました。
その時に出展した作品のご説明と、今回のイベントで学んだことなどを書かせていただきたく思います。
今回のような百貨店で展示&販売させていただくのは、初めての経験でした。1日だけ店頭に立たせていただく経験もしました。
本当は、主催者の方が展示&販売してくださるという契約だったので、やらなくてもよかったのですが、いってよかったって強く思いました。
【伝統工芸つまみ細工】百貨店北千住マルイの展示&販売で学んだこと
【伝統工芸つまみ細工】店頭に自分で立って感じたことや学んだこと
今回の伝統工芸イベントは、5つの店舗様が一緒に展示&販売をしました。
1つ目は、陶芸の作品でお皿など日常的に使用できそうな陶器のものでした。とても可愛いお皿ばかりで、手作りの良さが出ていました。
2つ目は、水引で作ったアクセサリーでした。ピアス・バングル・小物入れなどがありました。私の作品にも水引は使う事があるので、参加されると知った時からずっと見たいと思っていました。
淡路結びがメインで、水引の色も使いやすそうなものばかりで可愛かったです。
3つ目は、扇子でした。数千円から数万円する扇子が様々ありましたが、やはり数万円する扇子は紙?布?の部分の絵が繊細に透けていて、とても上質な感じがしました。
4つ目は、竹で作っている工芸で和室に合いそうなものばかりでした。部屋にあるだけで高級感がある雰囲気が出せそうな、ランプや花瓶がありました。
5つ目は、私の作品ですので後ほどご説明します。
この5店舗の商品が並んでいるお店でした。
私は、展示そのものの経験は少ないので、どんなところに行っても新鮮な気分はあります。今回は、百貨店の店頭に立たせていただき、もちろん初めての経験でした。
お店に来て下さるお客様も当然いらっしゃいますが、マルイに来て下さるお客様もたくさんいらっしゃるので、常に気を張っている状態が続くのでとても疲れてしまいました。
いつも美容室で働いていて、息つく暇もないくらい忙しいときもありますが、20年近くやっていることなので、どんなに忙しくても変な気疲れとは無いんですよ。
だけどやっぱり慣れない空間に、初めてお会いする主催者の方やマルイの方と一緒にお仕事する感じなので、緊張感が全く違うなと思いました。
美容室って自分の技術を売る仕事です。髪の説明をして、その方の状態に合う提案をして施術を行います。
しかし、百貨店での仕事は『もの』がメインなので、同じ接客業で同じように商品の説明をする感じですが、技術とは本当に全然違うんですよね。
自分が主催者じゃないと難しいところもあるかもしれませんが、設営なども自分の思うとおりにやってみたいと思いました。
和のテイストのテーブルクロスをつけて雰囲気を出したり、商品の説明文みたいなものも作れたと思いました。
例えば『ご友人へのちょっとしたプレゼントに』とか、『玄関のインテリアに』とか、アロマやポプリみたいなものを商品の中に忍ばせて、玄関のインテリアプラス香りを楽しめるものとかもいいかなと思いました。
自分の商品に関することは自分で改善して、次もしチャンスがあれば、設営等も携われたらうれしいなと思いました。
【伝統工芸つまみ細工】今後の百貨店で展示&販売する場合に作る作品について
作品そのものも、もっとお店の雰囲気に合わせて作れたらいいなと思いました。今回は、お話をいただいて展示&販売するまでの日数があまりなかったのが現状でした。
なので、大阪展示の時の作品・大阪展示の作品をアレンジしたもの・北千住マルイの出展のために作ったものでした。
自分の手持ちの中で、できるだけ北千住マルイの店頭に並んでもいいものを選びました。
だけど、大阪展示で作ったものは商品というよりは、作品として作成したものが多いのでちょっと浮いていた感はあったかなと思いました。
もう少し小ぶりのもので、手に取りやすいもの・部屋に気軽におけるものを作成したいと感じました。
今回は、大阪展示が終わり2月の展覧会に向けての作品作りをしていたので、あまり時間がなく手持ちの作品も少なかったので難しい部分もありました。
しかし、今後の対策としてはいつ話が来てもいいようにある程度、いつ展示&販売できる商品を作っておくべきと思いました。
【伝統工芸つまみ細工】今回来てくださったお客様と接して気づいたこと
今回、いろんな方々見てくださっていました。
ウィンドウショッピングをして気になって立ち止まった方、百貨店イベント北千住マルイのイベント販売を見たくて来てくださった方などがいらっしゃいました。
その中でも、自分の作品を見に来てくださったお客様と接して気が付いたことがあります。私の作品は、やっぱり美術などのアート作品向けだと思いました。
私の作品が好きで見てくださっている方のほとんどが、ギャラリーで絵などのアート作品を見るのが好きな方や、美術品が好きな方、美術に携わっている方が多いと感じました。
確かに、私は同じものが作れません。作りたくないというか。。。
もちろん、商品として売り出すとしたなら人気のものをたくさん作って、販売するのが一番いいと思っています。
でも、どうしても作れません。「何やってんだろう??私???」って気分になります。
かといって、1点物しか作りませんというポリシーがあるわけでもないんです。でも、どうしても作れません。同じものをたくさん作るというのが苦痛に感じてしまいます。
もちろん、お客様から自分の作品の中で「これと同じものを作ってほしい」と言われれば、喜んで作りますし、これまでもご要望があり作ったことは何度もあります。
お客様に直接求められると、「喜んでいただきたい」スイッチが入って作れます。お客様に直接求められてもないのに、同じものを大量に作るってどうしてもできません。
なので、自分自身は商業用としてたくさん作るようなのは、基本的には向いていないと感じています。
それに、自分の作品を是非見てみたいといってくださる方の多くは、アート作品が好きな方が多いのでアート系の作品を作った方がピッタリと来る気がしています。
【伝統工芸つまみ細工】百貨店北千住マルイで展示&販売した作品
【伝統工芸つまみ細工】大阪展示のまま展示&販売した作品
大阪展示の作品をそのまま展示したのがこの3つの作品です。自分の中でほぼ完成している作品です。
1つ目は、colorという作品です。こちらは、小学生や中学生の時に使う色鉛筆や絵の具って、基本12色だったと思います。
この12色を使ってカラフルに仕上げたいと思った作品です。12色の色、12種類のお花を作りました。
もしかすると、ごちゃごちゃするかもしれないと思いながら作りましたが、トーンを合わせて生地を集めたのでいろんな色を使ったけど、まとまりのある作品になったと思います。
2つ目の作品は、二面性というテーマで作りました。デザインは全く同じだけど、全く真逆の色を使って、それぞれの美しさを表現しました。
白は純白のできれいな印象、黒はかっこよく美しい印象です。
私が感じる人は必ず、陰と陽の感情などを持ち合わせていると思っています。どんな人にでも、光の部分があるし闇の部分がある。
明るそうに見える人も、悩んだり不安になったり暗い部分が少なからずあると思います。
逆に、表向きはいつも悩んでいそうな方でも、365日毎日不安というわけではなく不安な中にも希望があったり楽しいと感じる日があったりすると思います。
人はその二面性があるから美しいと思っているので、それが表現できればと思い作りました。
3つ目は、お部屋に飾って可愛いと思えるものを単純に作りたくて、作成しました。
ワンルームのお部屋や玄関など、ちょっとしたインテリアになればと思い作成しました。
【伝統工芸つまみ細工】大阪展示の作品をアレンジして展示&販売
次の3つの作品は、大阪展示の作品をアレンジして作りました。
1つ目の作品は、和華という作品です。和のテイストを少し強めて作成しました。大阪展示の時は、長い葉っぱと同じくらいの水引を絡めていました。
しかし、梱包が難しくて崩れやすい状態でした。大阪展示の時は、私が初めからいたので微調整ができました。
今回の展示&販売は、初めの設営の時は仕事もあったのでお任せする形になりました。なので、万が一崩れてしまった場合、微調整ができないと判断しました。
なので、高さはなくなってしまいましたが、長めの水引を外して下の方にボリュームを持たせる作りに変えました。
2つ目の作品は、ほぼ同じですがラッピングを変えました。今まで使用していたラッピングの紙が、柔らかく破れやすかったので、少しでも取扱い方を間違えるとすぐにダメになる素材でした。
それで、誰が触っても崩れにくい素材でラッピングをしました。せっかくならと思い、色をベージュからパープルに変えました。
今回の写真は、ベージュですが北千住マルイの時の展示はパープルになっています。
3つ目の作品は、flowerstandという作品です。この作品は、花のデザインは変わっていませんがキャンバスにアクリル絵の具で、虹のような色を付けました。
密かに、粘土で作った花瓶がラッピングの下にあります。もっともっと作品を作るのが上手になってきたら、キャンバスに色を付け粘土で作った花瓶をつけてお花を飾りたいと考えています。
ラッピングなしでも美しく華やかに作れるようになるのが目標です。
こちらの作品は、今後の定番の作品にしていく予定です。もちろんデザインは変えます!!
キャンバスに塗る色や粘土で作る花瓶、つまみ細工で作るお花が変わる感じです。
【伝統工芸つまみ細工】百貨店イベント北千住マルイの展示&販売のため作成
今回の新作です。少し小さめの作品が欲しいと思い作成しました。
1つ目は、和の印象を強めたものが欲しかったので、水引も使用しました。小さな花器に、あふれる感じでお花を作りたかったので、ダリアのお花を2輪と桔梗を作りました。
ダリアは私が作る作品の中でも人気のお花です。髪飾りには入れませんが、作品には結構な確率で入れています。
今回の作品は、パープルベースの色にしたかったのでパープルの不織布を三角につけて、お花を飾りました。
この花器で作る和風のデザインも、商業用として展示&販売する際の定番の作品にする予定です。
小さな庭のようなイメージです。先ほどご紹介した、白の花器の作品のように玄関のインテリアなどのイメージです。
私的には、結構好きなデザインに仕上がりました。
2つ目は、ミニブーケです。ミニブーケは、ちょっとしたプレゼントやちょっとお部屋に飾りたいという方向けに作成しました。
気軽に手に取っていただきやすいように、小さなお花にしました。
この花束も、定番の商品にするかもしれません。展示をした時の記念に購入できるもだったり、ちょっとしたプレゼントとして作るのもいいかと思いました。
本当は、キーホルダーなどもいいかなと考えています。
【伝統工芸つまみ細工】初めは髪飾りから始まったので展示&販売した
髪飾りは、一番人気のゆりの髪飾りを一つと次にオーダーが多いピンポンマムの髪飾りを、一つずつ展示しました。
これは、購入というより話の流れでオーダーが取れるのもいいかな??と思い展示しました。
しかも私自身のつまみ細工の始まりが、髪飾りなので髪飾りは外すことができません。今後も作り続けようと思っています。
以前も他の記事で書きましたが、今後は二極化したいと考えています。
その一つとして、つまみ細工やプリザーブドフラワーを組み合わせた髪飾り、つまみ細工のみで作ったインテリアやプレゼントにおすすめの花束などです。
【伝統工芸つまみ細工】今後の活動はアート系の作品に力を入れていく
私の作品を見て好きだと思っていただける方は、多くが美術品が好きな方などアート系に興味がある方がほとんどです。
初めは髪飾りのみを作成してましたが、髪飾りを見て購入以外の問い合わせは全てアート系のコンペのお誘い、美術館のフリーペーパーへの掲載などでした。
ハンドメイドや髪飾りをメインにした雑誌の掲載とかではなかったので、自分ではびっくりでしたが、私の作品はアート向けなんだと判断しました。
だけどそれだけでは、自分の作品が本当にアート系なのかまだわからなかったので、その時にできる技術と発想の中で作品ぽい花束を作ってみました。
それを知人に見せた時に、自分が想像していた以上の反応が頂けました。
みんながびっくりしてて、「どうやって作ったの?」「作るの得意だった?」「めっちゃキレイ!!」などの言葉をいただきました。
そこで初めて「アート作品として作成するのが自分に合っている」と確信になりました。
自分自身も、アート作品として作成した作品の方が気持ちが強く入るのを実感したし、何よりも作っていて楽しいと感じました。
ある意味アートはなんでもありだと思っています。つまみ細工と粘土を組み合わせたり、つまみ細工と絵の具を組み合わせたり、自由な発想をそのまま形にできる面白さが自分にぴったりとはまりました。
商業用として作成するときは、自由さは緩やかにするようにしています。つまみ細工と水引はよく合わせる組み合わせですが、商品として作るのは有りだと感じてます。
さすがに絵の具とか粘土は、よく考えて作らないと受け入れて頂けない気がしています。
とはいえ、アート作品のように自由度は少なくても見ていて「きれいだな」「誰かにプレゼントしたいな」という作品も好きなので、今後も作り続けたいと思っています。
だけど、アート作品としての作成も作り続けたいと思います。アート作品として作っていると、本当に自由に考えるので、技術を成長させることができると実感しています。
アート作品を作った後に商業用としての商品を作るのは、成長できている実感があります。技術もそうですしデザイン発想も成長している感じがしています。
商業用として作ることを続けている限り、アート作品を作り続けると思います。