こんにちは、美容師・つまみ細工で創作活動をしております、土山初代と申します。
皆さんは、ヘアカラーやヘアマニキュアの違いってご存じですか?最近ではトリートメントカラーや塩基性カラーというものもあります。
沢山あるのはいいけれど、何をどのように使い分けたらいいかわかりにくいのではないかと思います。
美容室でも取り扱いが多いカラー剤が、ヘアカラー・白髪染め・ヘアマニキュア・塩基性カラーです。
これ以外にも沢山ありますが、ヘアカラー・白髪染め・ヘアマニキュア・塩基性カラーの5つがメインになっているヘアカラーです。
今回は、この5つのカラー剤の違いについて、何をどのように使い分けるのかをご紹介していきます。
【カラー剤の違い】ヘアカラー・白髪染めの違と使い分け
ヘアカラー剤とは?|ヘアカラー剤の基本的な使い方
ヘアカラー剤は永久染毛剤と呼ばれるものです。明るくする力と色を発色させる力の両方を持ち合わせているカラー剤です。
一番一般的に使われているヘアカラー剤になります。
永久染毛剤と呼ばれていますが、色が永遠に続くというものではありません。
一度脱色させて明るくなった髪が自然に地毛の明るさに戻ることなく、髪が伸びて切ってなくなるまで永久的に脱色された状態が続くので、永久染毛剤と呼ばれています。
ヘアカラー剤は、美容室・市販品の中でも一番取り扱いがあるものです。2色式で1剤・2剤をミックスして使用します。
1剤には、アルカリ剤と染料が主成分として入っています。2剤には、過酸化水素が入っています。
この1剤と2剤をミックスすることで、薬剤が髪に反応していきます。反応が始まって終わるまでの時間は、約40分かかります。ヘアカラーには、きちんと作用してくれる時間というものがあります。
ヘアカラー剤の時間の関係
明るくなるまでの時間は、薬剤を混ぜてから約10分が一番明るさが出る力が強い(脱色効果)
色の発色が始まる時間は、薬剤を混ぜてから10分以降(脱色効果が高くなった10分後から)に色が発色しだす
美容室によっては、ラップをして密封したり加熱します。ラップをしたり加熱する理由は脱色効果を高めています。ラップは外気の温度に左右されない為という理由もあります。
暖色系・ブラウン系が肉眼で見て染まっているとわかる時間
薬剤を髪に塗って、最低20分は必要です。暖色系は肉眼で見えるようになるまで少し時間がかかります。暖色系やブラウン系のカラーの場合は20~30分置くとしっかりと発色してくれます。色持ちもよくなります。
寒色系が肉眼で見て染まっているとわかる時間
薬剤を髪に塗って、最低20分は必要です。寒色系は、肉眼で見えるようになるまで、暖色系やブラウン系よりも早く発色します。色持ちをよくしたい場合や濃く深い色にしたい場合は長めに置くのがおすすめです。
ヘアカラー剤|白髪染めの特徴と基本的な染め方
白髪染めは、白と黒を1色にもっていかなければなりません。普通のヘアカラーのように、黒を茶色にして希望の色を入れるというものとは少し違います。
白黒・白黒・白黒というふうに、白髪と黒の髪のまばらになっている状態を1色にする必要性があります。薬剤の効果を高めるためにしっかりと時間を置く必要性があります。
そのような複雑なムラの状態をきれいに1色にする為には、白髪染めは25~40分しっかりと置く事で、きれいに染まり色持ちもよくなります。
【カラー剤の違い】脱色剤・ブリーチ剤の違いと使い分け
脱色剤の説明と使い方
先ずは脱色剤の説明に入る前に、ブリーチ剤と脱色剤の違いを簡単に説明していきます。
脱色剤とブリーチ剤の違い
脱色剤は、ヘアカラーの中で一番明るいもので色みが入っていません。染めると髪が脱色されただけの状態になります。13~14レベルがあります。
ブリーチ剤は、パワーが一番強いカラー剤です。15レベル以上の明るさを出す時に使われる剤です。1回のブリーチで金髪になります。2回以上するとペールイエローや白っぽい色の表現が可能になってきます。
脱色剤の使い方を説明する前に、先ずはカラー剤の特徴を見ていきます。
カラー剤は、明るさが明るくなるほど色素が薄くなるという特徴があります。この色素の部分を無くしたものを脱色剤と言います。
次に図の説明をしていきま。6レベルは暗く12レベルは明るい髪色です。例えば、12レベルのアッシュ系のカラー剤で染めたとします。
そうすると、12レベルの明るさにはなるけどアッシュという色は薄い染まり具合になります。
6レベルのカラー剤だと、6レベルのほんのり茶色い明るさだけど色素が濃いので、アッシュの色がしっかりと表現できます。
明るさがあり濃い色を表現したいという場合は、2回カラーをするとキレイに表現できます。
1回目は脱色剤で13レベルまで明るくします。1度流して2回目のカラーで濃いアッシュの色素を入れます。
そうすると、明るさもあり色もしっかりと表現する事ができます。
脱色剤を使う時は、ブリーチ程明るくしたいわけではないけど明るさが無いと表現できないような色を出したい時に使います。
脱色剤の使い方は、塗布して20~40分放置します。理想の明るさになったら流します。
薬剤の効果時間は40分になります。40分過ぎると薬剤の効果がなくなります。
ブリーチ剤の説明と使い方
ブリーチ剤を使用する場合は、ピンク・ブルーなど色をビビッドに表現したい時やペール系の色を出したい時に使用します。
ブリーチ剤は、15レベル以上の明るさを出したい時に使います。脱色剤と違って、明るさを出すのに限界がありません。
しかし、40分が薬剤の効果の限界になります。例えば黒髪(5レベル)にブリーチを使ったとしたら、14・5レベルが限界になります。
しかし、もともと12レベルくらいある髪の方がブリーチをすると16・7レベルくらいまで、明るくなったりします。
このように、明るさを出すのに限界はありませんが、薬剤効果に限界があるため、ペール系の色を表現したい場合はブリーチを2~3回する必要性があります。
表現したい明るさになったら、一度流して軽くシャンプーしてから希望の色を入れていきます。
ブリーチ剤を使用する場合は、ダメージは必ず出てしまいます。なぜなら、髪内部のメラニン色素をすべて破壊してしまうからです。
ペール系の色を表現する場合、ブリーチを2~3回と繰り返すので髪内部のメラニン色素は、ほぼない状態になります。
ここまでくると、どんなにいいトリートメントをしてもトリートメント効果が失われるまでのスピードはかなり速くなります。
美容室でのケアや自宅でのケアは必ずやるのがおすすめです。
ブリーチをした髪は、キレイな色表現には欠かせないものです。
ピンク・ブルー・パープルなどの色表現も可能になります。ペール系の色表現も可能になります。普通のカラー剤では出せない色を楽しむ事ができます。
その代わり、色落ちが早くなるのでこまめなメンテナンスも必要になります。
使いたいカラー剤の特徴を知ることで思い通りの仕上がりになる
カラー剤と言っても、ファッションカラーや白髪染め、脱色剤やブリーチ剤など沢山の種類があります。
自分はどんな髪色にしたいのか、どのカラー剤を使用するのかがわかったらその特徴を知ることで、より効果的にきれいな色を表現する事ができます。
ほとんどの方は、ファッションカラー・白髪染めがメインになると思います。今やヘアカラーは、ほとんどの方がされていると思います。
早い方で月に1回ペース、周期が長い方でも3か月に一度されていると思います。
できるだけダメージをさせないように、そして理想の色表現ができるようになるといいですよね。